その、荒ぶる天空の隙間から......(5)
会社の福利厚生というお小遣いを利用した九州回遊旅行(北編)、出だしの長崎は佐世保こそいい感じでしたが、その後の長崎は、というと散々な結果でした。
2日目はこの旅行のメインの一つだった軍艦島ツアーが台風接近によって中止され、しかし時間の浪費だけは避けたいと思って駅近くの美味しいと評判だったご飯屋さんにきたんですけどね、まぁ台風上陸してるっていうのに営業しているほうが可笑しいのかもしれません。頬を涙が伝います。雨ではありません、多分。
結局駅前のロイヤルホストで、一人寂しく長崎名物のトルコライスを飲み込んで2日目のスタートです。
予定より1時間くらい早めに長崎を出発。臨時のつばめに乗車してこの旅2つ目のメイン、大分県の豊後森へ向かいます。
車内では単身旅行の私をさておいて周囲は家族や恋人連ればかりでした。お前ら台風きてるんだから大人しく家に篭ってろ(暴言)。
さて、臨時のつば九郎めに揺られて2時間。
鳥栖からは特急(指定席券購入済み)に乗って豊後森を目指すわけですが・・・う~ん、一部の電光掲示板が消えてますね。どういうことでしょう。
駅員さんに聞こうにも窓口は大混雑していてすぐには聞けなさそうなので、まずはJR九州のHPで運行状況を確認しましょう。そして小さい文字を丁寧に確認していると、こんな一文を発見しました。
“以下の特急は終日運休です・・・(中略)・・・ふゆいんの森etc...”
お分かりいただけただろうか・・・?
そう、ゆふいんの森は終日運休なのである。
大切なことなので言おう。ゆふいんの森は運休なのである。
そして以下が当時のツイートです、ご覧ください。
.... pic.twitter.com/UaduX6StZ7
— 陰キャ日本代表てんおうす (@tenousu_a001) August 15, 2019
これは困った。非常に困った。どうしたものか。
悩んでいると窓口がようやく空いたので駅員さんに『久留米から大分方面に行きたい』と相談すると、とりあえず普通列車なら動いているのでそれに乗車してほしいとの案内を受けました。
(特急が運休しているけど本当に大丈夫なんだろうか・・・?)
そんな不安を残したまま、言われるがままに特急券を払戻し、鹿児島本線に乗車→久留米から久大本線の普通列車に乗り込みました。
心地よいキハのディーゼル音に揺られながら、情緒ある車窓を眺めること数時間。日田駅に到着(画像は途中駅)。
乗車していた普通列車は日田行きで、目的地の豊後森はこの先。乗換えです。
・・・乗換えなんですがね、ちょっと可笑しいんです。駅構内には日中とはいえキハが数台留置されてるんですね。しかもお客さんも疎ら。これはどうなっているんだ・・・?
こういう時の嫌な予感と言うのは当たってしまうもので、ふと日田駅の駅員さんに『豊後森まで行きたいんですけど』と尋ねると、少し困ったような顔をした駅員さんがこんな言葉を返してくれました。
『申し訳ありません、久大本線の大分方面の列車は終日運転見合わせが決まっておりまして・・・』『・・・え?』
そう、久大本線はこの先終日運転見合わせなのである。
なんだとさっき鳥栖の駅員さんは『いける』って行ってたぞ、どういうことだ!!どうなっているんだ!!おい責任者をだせ!!駅長を出せ!!納得のいく説明をしろ!!
・・・と駅員さんにいっても仕方ありません。もしかしたら状況が途中で変わったのかもしれませんし、駅員さんだって大変であろうことは安易に想像できます。お勤めご苦労様です。
日田駅の券売機にも張り紙がされていました。クソぉ・・・。
しかし目的地はここから先の豊後森、強いては大分。でも久留米方面に戻る列車は先ほど折返し早々と出て行き、次の発車まで2時間弱。戻って博多・小倉経由で大分に行くのは非効率。駅前にホテルなんてものはない。う~ん、どうしたものか。
改めて申し訳なさそうな顔で案内してくれた駅員さんに尋ねると、どうやら臨時の代行バスが日田彦山線というローカル線に沿って運転されるとのこと。さらに普通電車に乗り継げば小倉や大分方面に乗継ぐことが出来るとのこと。もうコレにかけるしかありません。
ということで小さな代行バスに乗り込んで、日田彦山線の添田という駅まで向かいます。
バスの外は酷い雨で、むしろこれでよく日田駅まで普通列車がうごいたな、と。そしてこの先の山間区間は無理だな、と関心。JR九州さんありがとう。