駆 動 輪 。

その脚を、ゆっくりと前へ。

その、天下の険に至る道は......(1)

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早朝7時30分をまわったところです、ロマンスカーの車内からおはようございます。

いやー2019年ですよ。新年明けましておめでとうございます・・・なんて2月も終わりに近づいた今頃言うことか?とお思いのあなた。そう、あなた。あなたは正しい。私もなぜこの2月末に年始の挨拶をしているのか甚だ疑問でしかありません。

しかし、それ以上にどうして早朝7時30分に小田急線の特急ロマンスカーVSEの車内にいるのかが疑問ですよね?思いますよね?いや思わなかったらこの話ここで終わっちゃうので思って欲しいところですが・・・

どうして私がいま、特急ロマンスカーの車内にいるのか。それは今から時計の針を48時間ほど前に戻したところから話がはじまります。

 

友人『ねえねえ天ちゃん(HN:天王州の略、リア友ながらお互いHNで呼び合っている)、温泉にいきたくない?』

平日のお昼に、あの碓氷・大宮鉄道博物館ハシゴ旅に誘ってきた友人から上記のようなLINEが送られてきました。もうこれは『温泉に行くぞ』と言っているようなものです。

私『いいねえ、最近シャワー生活ばかりだし、たまにはゆっくりしたいね』
友人『お、じゃあ行きますか?行きますね?』

なんだその、魔王を倒す旅の最中の勇者に対して「本当にいいですか?」みたいな問いをしてくる天の声的な返答は。まあいい、素敵な温泉郷を目指そうじゃありませんか。
・・・と、おもむろに携帯のスケジュールアプリを開いて予定を確認してみると対して休みがありません。まあ仕事はこれから4月中頃まで所謂“繁忙期”ですし、バイトが足りなくて社員は休日出勤を余儀なくされてますから仕方がない。これは諦めるしか―

私『でも明日は日勤で、明後日の休みを最後にしばらく休みはないから無理そう』
友人『そっかー、じゃあ今度だねー』

うーん残念。また今度。といってLINEは途切れました。

 

そして2日後の早朝5時半頃、そろそろ寝ようかな・・・と思っていた矢先。

ピンポーーーン

おいおい誰だよ、てか今何時だと思ってんだよ、朝の5時だぞ。こっちは寝ようとしてる最中なんだぞ。まったくいい迷惑だ、クソ、郵便なら宅配BOXがあるだろ。態々インターホン鳴らすなよ。
・・・と言った感じでインターホンは完全無視。まあオートロックマンションですから下手に部屋に入ってくることはないですし、安心してゆっくり寝ましょー

友人(LINE)『おはよう天ちゃん、今あなたのマンションの入り口にいるの』

こえーよ!メリーさんかよ!てかお前男だからメリー君だ・・・は???

 

斯くして、不眠のまま突然やってきた友人に連れられて・・・いや、拉致されて早朝のロマンスカーに乗っている次第でございます。うーん、これは犯罪。

ちなみに早朝とはいえ、駅には多くの人たちがいて、その中には部活の大会に向かうであろうジャージ姿の女子高生たちの姿もあり、試合に向かう組と地元で練習する組が「がんばってね!」とハイタッチをしながら改札を通っていまして、あやうく試合に向かう女子高生達に紛れて練習する女子高生達とハイタッチをしてしまうところでした。

あとVSEの乗車は初めてでしたが快適ですね。連接台車のジョイント音がなんともいえません。別に私は鉄オタではないんですけども。

 

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連接台車のジョイント音が良い、と言いながら乗車時間の大半は居眠りしていたことは公然の秘密ですが、気付けば小田原すら通り過ぎて箱根湯本までやってきました。

ここで一度、改札窓口で小田原までの精算をしていただき、箱根登山鉄道やケーブルカーなどの1日乗車券に発券変更をしてもらいます。

 

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乗車券変更後、ホームに戻ると箱根登山の古いタイプの電車が止まっていて思わず1枚。いやー箱根登山といえばこれですよ。サキエルを迎撃する戦略自衛隊の誘導弾爆発に巻き込まれるコイツですよ(新世紀エヴァンゲリヲンより)。

と、年甲斐もなくカメラを向けていると駅員・乗務員数名が脚立を持って集まりだしました。

 

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乗務員『いやー!球切れ(電球の寿命)だよー!』

本来こういう作業は、作業員が車庫線内でしか行いませんが、休日の午前中は多くの観光客を裁かなければいけないこともあって箱根登山電車はフル稼働。車両交換などしている暇もないようで、運転士さん自ら電球の交換を行っていました。これはレア。

 

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ふと車輪をみていると、運転台下あたりのタンクから水が漏れていました。これは不味いんじゃないの?と思って親切心で駅員さんに教えたら「急カーブを走行する際に線路と車輪の磨耗を少しでも緩和するための水だからご心配なさらず」と逆に教えられました。なんか、うん、普通に恥ずかしかった。

 

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ああん、運転台エモーイ。

などとアレコレ写真を撮っていると発車時刻になりましたので、慌てて乗車。これから箱根への旅がはじまります。

・・・でも続きは次回に。